追憶の箱

歌詞

ママ…早く帰ってきて
パパ…大きな声で怒鳴らないで
それだけで本当は良かった
それだけで幸せだったのに

手回しの赤いオルゴール
宝石色の紙の小箱
嬉しかったはずなのに
苦しすぎて息ができない

あの頃のまま 心のはじっこで
傷だらけの私が膝を抱えてる

愛された部分だけポケットにしまって
あとは全部キレイに拭いて忘れたんだ
本当か そうじゃないのか
今はもう分からないよ

「かわいそう」って言う言葉
何千回言われただろう

誰ひとり すくい上げて
くれはしなかったのに

寝る前の絵本の時間
潜り込んだ布団の匂い
嬉しかった それだけで
だからこそ守りたかった
本当は捨てたかった
でも捨てられないまま
嫌いになりたいのに
嫌いになれない

悲しくて悔しくて どうしようもなかった
だから全部キラキラ笑って蓋をしたよ
本当を知ってしまうのは
今だって そう 怖いんだよ

あの頃のまま 心のはじっこで
傷だらけの私が膝を抱えてる

愛された部分だけポケットにしまって
あとは全部キレイに拭いて忘れたんだ
本当か そうじゃないのか
今はもう分からないよ

悲しくて悔しくて どうしようもなかった
だから全部キラキラ笑って蓋をしたよ
本当を知ってしまうのは
今だって そう 怖いんだよ

収録CD

2nd アルバム「道標」より

この曲の背景

自分の意思で開けずに
しまい込んでいた箱を開けた

『お父さん、大きな声で怒らないで
お母さん、早く帰ってきて』

小学校4年生の時の文集の中にあった
想像を超えた私の叫びに
胸がしめ付けられた

『可哀想に』と言われる自分にも
見たもの 聴いたことにも蓋をして
無かったことにして
笑顔で振る舞った

今となっては
本当か…
そうじゃないのかは分からないけど

でも…
今でも本当の事を知るのは怖いんだよ

ページトップへ戻る